また、あの感覚が戻ってきた

また、あの感覚が戻ってきた

また、あの感覚が戻ってきた 

こんにちは。講演家のニーナヒデヒコ(本名:新名秀彦)です。

病室から見える満開の桜

窓の外では桜が舞い、新しい年度が幕を開けました。病室から見える桜も満開。そんな春の光が眩しい時期に、私は病院の静かな一室で過ごしています。

実は先日から体調を崩して入院しています。

何度経験しても慣れない苦しみ

がんサバイバーとして歩む中で、何度も経験してきた腸閉塞。今回もまた腸の動きが悪くなり、吐き気に襲われました。これまでに何度もこの苦しみを味わい、過去には二度の開腹手術も経験しています。

あの時の痛みと不安が入り混じった感覚は、何度経験しても慣れるものではありません。

またかという落胆と、今回は開腹手術までは行かなそうだという安堵感。検査の結果も含め、幸いなことに今回は手術に至りませんでした。

絶食という静止の時間

数日間、食事を一切摂らない絶食状態が続きました。頭ではお腹が空いているのに、心はずっと食べ過ぎてもたれているような重苦しい満腹感が消えない。身体が「今は動けない」と訴えているようでした。

入院して約一週間。せめて絶食によるダイエット効果くらいは期待したのですが、体重は驚くほど変わらず(笑)。そんな自分の身体の逞しさに苦笑いするしかありませんでした。頑固な脂肪はそう簡単には落ちません。

病院の中でできることを探して

入院中もじっとしているのが性分に合わず、また腸の動きを促すためにも、病棟内を散歩したり、病室でYouTubeの撮影をしていました。がん研修の受講生にフォロー研修もWEBで実施。声が隣の部屋に漏れないよう、声のトーンを落ち着かせながら。

病院の中でできることをみつけ、少しでも楽しむしかない。

止まったからこそ見える景色

思い通りにいかない時間は、誰の人生にも訪れます。病気や突然のトラブルによって足止めを食らってしまうこともあるでしょう。けれど、動きを止めたからこそ見えてくる景色があります。

当たり前に食べて、笑って歩ける日常がどれほど奇跡の積み重ねであるか。

私はこれからも、がん患者としてのリアルな体験を、講演という場を通して分かち合いたいと思っています。きれいごとだけではない、迷いや揺らぎも含めた等身大の言葉が、誰かの明日を照らす一助になれば幸いです。

ようやく春の風を肌で感じられるようになりました。

一歩ずつ、またここから歩き出そうと思います。
講演家 ニーナヒデヒコ