死を見つめた先で、「どう生きるか」を考え始めた。私が手にした生きるための「アイテム」

死を見つめた先で、「どう生きるか」を考え始めた。私が手にした生きるための「アイテム」
こんにちは。講演家のニーナヒデヒコ(本名:新名秀彦)です。
前回は、抗がん剤の副作用に苦しみ、「ただ耐えるだけの日々」に限界を感じていた頃の話をしました。 「自分はどう死ぬか」ではなく、「残された時間をどう生きるか」。 少しずつ動き出した「生きたいエネルギー」が、私にある決断をさせました。
「死ぬ準備」よりも大切なこと
医師から「余命半年」という言葉を突きつけられたとき、真っ先に頭に浮かんだのは、やはり「死」への恐怖でした。 ベッドの上で一日を過ごし、いつ終わるかわからない治療と副作用に耐え続ける中で、だんだんと弱っていく自分。遠くない未来に訪れる「人生の終わり」を、かつてないほどリアルに感じていました。
そんなとき、心の底から一つの問いが湧き上がってきたのです。
「もし本当にあと半年しかないのなら、この貴重な時間を、ただ苦しむためだけに使い切っていいのだろうか?」
そもそも、自分はもう人生をあきらめるのか?
このまま最後を迎えたとき、私は穏やかに目を閉じることができるのか?
答えは当然、「ノー」でした。
「まだできることが、たくさんあるはずだ」
「俺はまだ、何もやりきっていない」
心の奥に、再び火が灯った瞬間でした。
「生きるため」にすべてを使い切る
絶対に生きると決めたとき、私の思考は一気に切り替わりました。 ただ生存するのではなく、自分が納得できる「生きる時間」を取り戻す。
「生きるためにできることは、全部やってみよう」
「もっとみんなと一緒にいたい」
そう決意したとき、私は自分の加入していた生命保険の「リビングニーズ特約」を請求することに決めたのです。 リビングニーズ特約とは、余命6ヶ月以内と診断された場合に、死亡保険金の一部(または全部)を生前に受け取れる制度です。
かつて、保険のプロとしてその価値を多くのお客様に伝えてきた私自身が、人生の最終局面において、自らその権利を行使する。 それは決して「死ぬための準備」ではありませんでした。
「いつかこの経験を、たくさんの人に伝えたい」 周囲にそう宣言し、今を生き抜くための「最強のアイテム」として、保険を使わせてもらう。そう決めたのです。
完全に外れた「リミッター」
実際に口座にお金が振り込まれたのを確認したとき、自分の中に「根拠のない生きる自信」が湧き上がってきました。
「これは、生きるために使って良いアイテムなんだ」
それまで私を支配していた、治療費や将来への不安。
研修でもよくお伝えしていますが、「経済の健康」を取り戻したことで、心の中に大きな余白が生まれました。私の心を制限していたリミッターが完全に外れたのです。
「次はあの治療を試そう」
「あの場所へ行って、あの人に会おう」
「これは心も体も喜びそうだ」
生きるための選択肢に、一切の妥協がなくなりました。 むしろ、この困難を乗り越えた未来で、誰かにこの体験を伝えている自分の姿をイメージしていました。当時は保険募集人で、まさか今のように講演家として活動しているとは夢にも思っていませんでしたが(笑)。
経済的な裏付けは、私にとって単なる「お金」ではありませんでした。 それは、再び自分の人生のハンドルを握り、主体的になって命と向き合うための「希望のパスポート」となったのです。
ここから、私の「共病生活」は一気に加速していくことになります。
大腸がん全身転移で余命宣告される その時の心境は? 余命半年?
©︎ 2026 Nina Hidehiko